さくらさくらんぼ保育の保育園に通わせる理由

さくらさくらんぼ保育をご存知でしょうか。

 

故斎藤公子氏が提唱・実践していた保育方法で、この保育方法を紹介したドキュメンタリー映画が作られたりして、30年くらい前に一世を風靡した保育方法です。

 

一世を風靡したといっても、ドンピシャの世代の私の母は知らなかったので知らない人の方が多いのかもしれないです。

 

分かりやすい特徴としては、裸足で保育をしたり、泥遊びをしたり、マット運動をしたりするところでしょうか。

 

さくらさくらんぼ保育は結構すごいですよ。かなりいいです。

 

今はシュタイナーとか、モンテッソーリとか流行ってますけど、日本には斎藤公子という自然保育の祖みたいな人がいるのに、なんでみんなカタカナが好きかな~!?ともやっとしてしまいます。

(※斎藤公子はモンテッソーリの影響はかなり受けているみたいです。)

 

 斎藤公子氏が健在のときには、海外からわざわざ斎藤公子氏の保育を受けさせに来たくらいなんですけどね。

 

さくらさくらんぼ保育の他の特徴としては、

 

・0歳からおむつは使用せず布おむつで保育

・リズム体操をする(子どもの身体と心の発達にいいとされている動きをピアノに合わせてやる体操)

・畑で作物を育てる

・給食は自分が食べられる分だけ自分で入れる

・午前も午後も外で思いっきり遊ぶ

・折り紙や縫物など、手先を使うものもやらせる

 

などなど、他にもたくさんあります。

 

私が第一子の保育園を探し始めたとき、私はさくらさくらんぼ保育を知りませんでした。

ただ、子どもを外でのびのび遊ばせてあげてくれる保育園がいいなあ、と漠然と思っていました。

 

いろんな保育園のHPを見て、子どもにいろいろ経験させてくれそうな保育園に見学を申し込みました。そこが、さくらさくらんぼ保育の実践園だったんです。

 

その保育園の見学方法は、子どもと私が一緒に半日ほど保育園で過ごし、どんな保育園なのか体感するというものでした。

 

何がなんだかわからないままに、保育に参加しました。

 

その保育園の子どもたちの自由なこと!

 

朝はみんな自分の好きなことで思い思いに遊んでいました。

水道で遊ぶこもいれば、泥遊びをする子もいるし、木登りをする子もいる。

「子どもが絵を描きたい」と言えば、絵を描かせてあげて・・・。

いわゆる自由保育なんですね。

 

もちろんバラバラに遊ぶばかりではなく、時間になるとみんなでお散歩に行ったりリズム体操をしたりしてました。

 

そして、さくらさくらんぼ保育の内容で何よりも私に刺さったところは、

 

子どもの人格の尊重の仕方

 

でした。

さくらさくらんぼ保育では、子どもがやりたい!と思ったことは基本的にやらせてあげるし、やってる間に邪魔してはいけないことになってます。

子どもが何かしようとしたり選んだりしているときに、親の都合で手をひっぱろうものなら、先生たちに叱られてしまいます。

 

 子どもにとって、これはいい環境かも。と思い、私は娘をその保育園に入れることにしました。

 

けれどまだ不安もありました。30年前の保育方法だし時代遅れなんじゃないかとか、あんなに子どもたちを自由にしてニュースでやってるみたいな事故が起きるんじゃないかとか。

 

でも、通わせていくうちにそんな心配はいらないことが分かりました。

 

まず、時代遅れなんじゃないかという懸念ですが、さくらさくらんぼ保育は子どもが自己主張できるようになることをとても大事にしています。

それは大人に対してだけではなく、むしろ子ども同士の関わり合いで、自己主張して分かってもらったり、相手の自己主張を受け入れたりということを学んでいきます。さらに、自分の思い通りにはいかないこともたくさんあるということを学んでいきます。

 

これって、これからの時代ますます大事なことだと私は思いました。

自己主張だけでなく、さくらさくらんぼ保育は「生きていく力を身に着けさせる」というかなり根源的なところを目指しているので、時代遅れになるどころかこれからますます必要になってくる内容です。

 

また、自由に子どもを遊ばせて事故が起こるんじゃないか、ということに関しては、そこは保育士の数を多くすることでカバーしています。

通常より多い人数の保育士で保育しているし、保育士だけでなく、お手伝いに来てる園児の母親がいっぱいいて、子どもに対して大人の数がとても多いんです。

そうして、自由保育をしながら子どもたちの安全を確保しているんですね。

 

私一人ではとても経験させてあげられないことをたくさんさせてもらってます。

(大人の人数が多い分、さくらさくらんぼ保育の保育園はどこも資金繰りに努力してます。)

 

かく言う私は、4歳まで母親とほとんど家に2人っきりでした。子ども同士の関わり合いはほとんどありませんでした。

 

それが原因か分かりませんが、人より生きづらさを感じて生きている気がするんです。

母がいつも絶対正しかったから、自己主張なんて認めてもらったことはほとんどないわけです。大人になっても自己主張や自分の考えを伝えるというものが下手で、社会人になってからとても苦労しました。

いつでも子ども扱いで、そんなに人格を尊重されることもなかったし、母の機嫌に左右されていたので、人の顔色が気になってしまうんですよね。

 

さくらさくらんぼ保育を知っていくうちに、我が子には少しでも生きづらさを無くしてあげたい、そのためにこの保育を受けさせ続けたいと思ったんです。

 

保育園は家から遠いし、毎日の洗濯物は膨大だし、次の日の準備も毎日大変です。

 

それでも、子どもたちが将来少しでも生きつらさを感じずに生きていけるのなら、
今のうちに頑張ろうと思っています。